女性の約三割は慢性的な鉄欠乏症

2011.07.07

女性の約三割は慢性的な鉄欠乏症といわれています。鉄分が不足すると、つねにイライラしたり、憂うつになったりと神経が過敏になります。成人の体内には4gぐらいの鉄があります。その70%は赤血球のヘモグロビンや筋肉のなかにあるミオグロビンに存在し、呼吸でとり入れた酸素を全身に運んだり、筋肉を動かしたり、エネルギーの産出を助けたりします。これが機能鉄いわゆる血清鉄。残りの30%は肝臓などに蓄えられ、機能鉄が不足した際に使われる貯蔵鉄です。機能鉄は酸素を運ぶのが仕事ですから、不足してくると当然、酸欠状態になり、息切れやめまい、頭痛などの貧血症状が現れます。ただし、こういった症状は、機能鉄が不足しているうちは起こらず、それを補う貯蔵鉄が減り始めてから現れるものです。ですから、症状がなくても機能鉄が不足している場合も多いのです。女性のほとんどはこのような潜在的な鉄欠乏と考えられます。赤血球が新しく生まれ変わるときに必要な鉄は、一日約20mg。鉄は再利用されるので、尿と一緒に排泄される約1mgを補えばいいことになりますが、腸での吸収率の問題もあり、成人の許容上限摂取量は40mgと定められています。しかし、女性は一か月に約30mgの鉄分を確実に失うため、定期的な補充が必要です。サプリメントで補う場合は、天然であることはもちろんですが、吸収を助けるビタミンCや酸化を防ぐビタミンEなどをバランスよく配合したものを選ぶといいでしょう。食品に含まれる鉄には、肉や魚など動物性のものに含まれるヘム鉄と野菜や穀類に含まれる非ヘム鉄があります。ヘム鉄は、人間の血中にもヘモグロビンとして存在しているので、体内で吸収しやすい形に変化させる必要がなく、よく吸収されます。サプリメントで補うなら、やはり吸収率のいいヘム鉄をおすすめします。動物の血中のヘモグロビンを酵素処理し、分離したものであれば、人間の体内の鉄と同じ形で補給され、吸収を阻害する物質や副作用もなく、効果的に摂取できるのです。実は、化学薬品由来の合成品はすべて非ヘム鉄で、吸収率は非常に低く、さらに悪心や胸やけなどを起こす可能性があることがわかっています。また、リン酸、タンニン、シュウ酸などの影響で、さらに吸収が阻害される場合があります。同じ非ヘム鉄でも、野菜などから摂るなら、ビタミンその他の作用によってその欠点がカバーされるのです。天然のヘム鉄は黒褐色をしています。これはまさにヘモグロビンの色。一方、合成化合物の色はさまざま。つまり、見た目が白かったり、きれいな色に着色されていたりするものは、合成品とみて間違いないでしょう。