禁煙の必要性

2011.04.05

本サイトの調査結果では、最近は1ヵ月に二〇症例以上のインプラント埋入手術を行っていますが、そのインプラントの定着率(骨結合率)は、九五%以上(九六〜九八%)です。ただし、これは喫煙者を除いた数値です。インプラントの手術や、歯周病の手術を数多くこなしているドクターならよくわかっていることですが、喫煙している患者さんの治療の経過は、思わしくありません。本サイトの調査結果では、インプラントの手術をする際には、「最低でも、手術前、手術後の各一ヵ月(計二ヵ月)の間は禁煙してください」と指導しています。できれば、手術前後は二ヵ月ぐらいずつ(計四ヵ月)タバコを我慢していただけると、経過が多少は違ってきます。喫煙していると、傷の治りが悪くなり、手術の成功率が下がってしまうのです。また、手術後に痛みが続く場合もあります。ニコチンの血管収縮作用のため、血流が阻害され、さらに、唾液の分泌量も抑制されてしまうためです。私は、二〇〇二年の秋、九月一〇日から一六日まで、「欧州インプラント学会」に出席してきました。そこでは、インプラント治療では大御所のベルギー・カトリック大学歯周病講座の教授らが、「インプラントの失敗は、?喫煙している場合?骨量・骨質が不利(名oこな場合?癌の放射線治療を受けている場合と関係している)と発表しておられました。また、すでに同様の内容を、UCLAのP.Kヒoyらも発表しています。こうしたことは、以前からいわれていることなのですが、本当に治したい、長もちさせてもらいたいと思って治療している歯科医は禁煙指導を行っています。よくよく考えてみてください。?と?は患者さん白身ではどうにもならないことですが、「喫煙」は自分でコントロー・ルできることなのです。喫煙がインプラントに悪影響を及ぼすことは、その学会会場が全館禁煙となっていることにも表れています。ちなみに、欧米のインプラント関係の学会会場はどこも全館禁煙でした。日本もそうあってほしいものです。当然、海外のほとんどの歯科医師はタバコを吸っていません。本来、そうあるべきでしょう。それ故、本サイトの調査結果では喫煙されていない患者さんには、術後に保証期間を設けていますが、禁煙されない患者さんには、この保証期間の適応をしておりません。それくらい、真剣に考えていただきたいのです。