小学校教員について

2011.04.06

小学校教員は、品行の点では、政治的・宗教的には「中正ノ見」つまり特定の立場に偏らず正しい立場にあることが求められ、かつ「最モ善良ノ性行」つまり最高に善良な性質と行為を実践していかなければならない。そして、教育するうえでは、教員は、「熟練懇切黽勉」つまり熟練していること、懇切であること、励み努めることを実行して、生徒が知らず知らずのうちに、そうなるように習慣づけてゆかなければならないとされている。明治5年の「学制」がフランスの学制をモデルにしたことからも分かるように、その当初は、欧米の科学・技術的知識を教え、その啓蒙を図ることが教育の基本であった。しかし、その後、国内の自由民権運動等の政治状況を踏まえて、「小学校教員心得」のように、いわば儒教的徳目を土台にした「善良」な人間の育成が、教育の優先的な課題となってきた。そこで、上にも述べたように、道徳教育が重視され、教員の資質能力としても「善良」であり、かつそれらの徳目を実践し、子どもの模範であることが求められたのである。
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